整形外科リハビリ奮闘記

理学療法士として整形外科疾患でのリハビリテーションについて、患者様やセラピストの悩みを解決していきます!!!!

整形外科テストについて

こんにちは。AGeeeと申します。

 

 平成から令和になりましたね。

GWにどんどん投稿しようと思いましたが一回も投稿ができませんでした(T_T)

 

長男はお稚児を初体験し、自分の足でしっかり歩いてお稚児行事をする事ができ成長を感じました。

 

みなさんはどんなGWを過ごされましたか。

 

さて今回は疼痛の再現性を検証する為整形外科テストについてまとめます。

 

 

整形外科テスト

理学的検査とも言われ、道具を使わない検査である。

臨床においては、整形外科医に限らずPT、OTなどのコメディカルスタッフも、運動器障害の評価のために整形外科テストを応用する機会がある。

最近ではMRIや超音波画像などの画像検査技術の発達により、徒手検査はあまり行われない傾向があるように思われるが、徒手的な検査は、問診、視診、触診とともに患者様に接して行う評価であり、信頼関係を形成する上でも大切なものである。

徒手検査による評価は治療の中にあると言える。徒手検査によって症状の現れ方や部位が同定されると、治療肢位や治療方法が決定されることも多く、得られた所見を理学療法などの治療に応用できる。

よって、整形外科テストを技術習得することは、治療においても重要となる。

整形外科テスト ポケットマニュアル 臨床で使える徒手的検査法86 立ち読み/医歯薬出版株式会社

 

と言われています。 

 

整形外科テストでのポイント

 

ポイントその1

しっかりとストレスが加えることが大切です。

 

私自身しっかりストレスをかける事ができず、注意されながら評価しています。

 

ポイントその2 

左右差をみる事が大切です。

 

健側と比較しないと病態はわかりません。左右差をみるのも基本中の基本です。これは先輩PTに口を酸っぱくして何度も注意されている点です。

 

 

次は各整形外科テストについてまとめていきます。

 

膝蓋跳動(patella ballottement test :PB)

膝に痛みが生じた場合、膝蓋骨周囲の炎症を表します。

 

いわゆる、膝に水がたまっているか検査できます。

 

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運動器疾患の機能解剖学に基づく評価と解釈 下肢編 p73 より引用

 

 

ポイントその1

膝蓋骨が押し返してくる程度を左右差を比較していきます。

 

私の見解だと、炎症が少ない程すぐに膝蓋骨が大腿骨や脛骨とぶつかり、硬い抵抗感を感じます。

 

反対に炎症が強く、関節内により関節水腫が溜まっていると、膝蓋骨がプカプカ浮いてるような抵抗感を感じます。

 

 

靭帯ストレステスト

外反ストレステスト

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ポイントその1

しっかり近位側を固定します。

 

近位側の固定がしっかりできないと、遠位側はどこまで動きます。そうなると、しっかりストレスが加えられず、正確な評価ができなくなります。

 

ポイントその2

遠位側はストレスがかかる方向に動かします。

 

当たり前の事ですがこれが結構難しいです。

 

私は外反ストレスなのに屈曲方向に動かし、外反ストレスが加わっていないと注意された事があります。

 

ポイントその3

エンドフィールを感じます。

 

靭帯性でどの範囲でとまるか評価する必要があります。左右差を感じて、靭帯損傷の程度も評価できます。

 

 

内側側副靭帯は伸展位、屈曲30度で外反ストレス時に痛みの有無、不安定性がないか確認します。

 

伸展位で不安定性を認める場合は複合靭帯損傷が疑われます。認めない場合は内側側副靭帯の単独損傷です。

内側副腹靭帯、前十字靭帯、内側半月板損傷を合併した場合は不幸の三徴候と言われ予後不良と言われています。

 

鷲足炎は鑑別テスト

 

鷲足(pes anserinus)とは

 

縫工筋(sartrius)

薄筋(glasilis)

半腱様筋(semitendinosus)

の3つの腱が脛骨粗面の内側に停止してくる様子がガショウの足に似ていることに由来

 

脛骨内側部の圧痛が特徴的

 

knee in & toe out のアライメントは下腿外旋し、その制動のために鷲足がブレーキとして関与します。反復される外旋ストレスにより停止腱に生じた腱症、停止腱間の間に介在する鷲足包の滑液包炎が疼痛の原因となります。

 

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 運動器疾患の機能解剖学に基づく評価と解釈 下肢編 p103 より引用

  

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整形外科運動療法ナビゲーション下肢 P156より引用
 

共通点

最後に膝関節伸展させ、目的となる筋を伸張します。

 

目的とする鷲足筋が伸張し、そうでない鷲足筋が弛緩するように股関節肢位に動かします。

 

各筋群の解剖学的な走行を理解していればおのずと検査肢位が理解できると思います。

 

縫工筋を伸張させる為に股関節伸展、内転位肢位で実施します。

 

薄筋を伸張させる為に股関節外転、外旋肢位で実施します。

 

半腱様筋を伸張させる為に股関節屈曲、外転位で実施します。

 

スクワッティングテストでの疼痛評価

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 運動器疾患の機能解剖学に基づく評価と解釈 下肢編 p108 より引用

 

 

 

neutral squatting

膝とつま先の向く方向が同じ方向を向いてスクワットを誘導します。

 

下腿の回旋ストレスがなく、周辺軟部組織への力学的ストレスが最も少ないスクワットと言われています。

 

toe in squatting

つま先を内側に向け膝は真っ直ぐ向いてスクワットを誘導します。

下腿外旋ストレスを付加したスクワット

腸脛靭帯炎では痛みが増強し、AKSP:膝前面痛症候群や鷲足炎などの症例では痛みが減弱します。

 

toe out squatting

つま先を外側に向け膝は真っ直ぐ向いてスクワットを誘導します。

下腿内旋ストレスを付加したスクワット

AKSP:膝前面痛症候群や鷲足炎などの症例では痛みが増強し、腸脛靭帯炎では痛みが減弱します。

 

 この評価で荷重時の痛みの再現性を確認していきます。

 

 

本日も最後までご覧頂きありがとうございます。

 

次からはこまめに投稿できるように頑張ります。