Knee Bent Walkについて
こんにちはAGeeeeです。昨年の六月に投稿しようとしてできていなかった為久しぶりに投稿していきます。
今回はACL損傷で保存療法で受傷後3ヶ月経過している方と再建術後6ヶ月後の方などKBWを指導する事が重なった為KBWについて書きたいと思います。
KBWとは
knee Bent Walkは直訳すると膝を曲げて歩く動作です。
やり方としては、肩幅に足を広げます。
膝を曲げた状態でハーフスクワット程度の姿勢となります。スポーツでいう、構えの姿勢をとります。構えの姿勢はどの方向にでも瞬時に動ける姿勢です。
その動作の状態で歩きます。この動作を速くしていくとランニング動作になります。
KBWはランニングの準備段階の運動で使用しています。
前十字靭帯損傷やシンスプリント、足関節捻挫などのリハビリで良く耳にするかと思います。
実施の時期
KBWはACLの再建術後3ヶ月程度前後から開始となりますが医師に確認する必要があると考えます。
この時期は再建靭帯の強度は非常に弱い時期で再断裂や緩みを生じやすい時期である為注意が必要です。
http://www.heartful-health.or.jp/shimadahp/manabu/acl-reha.pdf
ACL損傷の場合は受傷後の一概にはどの時期からやるべきは様々な事を考慮し、医師に確認して実施した方が良いと考えます。膝の不安定性、筋力、ランジ動作の膝安定性 などを評価した上で実施すべきと考えます。
ランジ動作でknee -inせず(膝が足よりも内側に入らず)に動作できている場合にKBWを実施しています。
ランジ動作の繰り返しがKBWとなり、KBWを速く行うとランニング動作となります。
動作観察のポイント
ランニングの相
整形外科運動療法ナビデーション下肢p224より
KBWでの運動の相
整形外科運動療法ナビデーション下肢p225より
左側の赤丸:フットストライク
真ん中の赤丸:ミッドサポート
右側の赤丸:テイクオフ
フットストライク
着地の衝撃をやわらかく吸収できているかを観察します。
①接地時の音が良いか。
ドンッという音よりもペタッというような柔らかい音で接地できているか。
②接地時に踵骨が回外、回内するか。
③ミッドサポートになる前に過度に内側縦アーチ(土踏まず)が潰れるか=足部過回内、ハイアーチ小指側に足関節が向く=回外しているか
足関節からの影響でknee in&toe outしている場合は足部の運動やインソールでknee in&toe outが改善するかもしれません。
④knee in&toe outしていないか(足部の示趾と膝の向きが同じ方向をむいているか)
ミッドサポート
①足趾を過屈曲(指が曲がらず)に下腿前傾できているか。
足指が曲がると長母趾屈筋、長趾屈筋が働き、足関節底屈方向に力が働く為足関節の背屈を制限します。
② knee in&toe outしていないか(足部の示趾と膝の向きが同じ方向をむいている)
内側広筋や中臀筋後部線維、大臀筋の筋力低下があると膝が内側に入り易くなります。
テイクオフ
過剰な足関節底屈(足裏で押す)せずに、股関節伸展(脚全体を後ろに伸ばす)し、MP関節(足指の付け根)に力を伝えるように地面を蹴る。歩きもランニングも最後は母指球で蹴りだすのが正常な動き蹴りだしになる為母指球側で地面を押す事がポイントになります。
①蹴りだす際にknee -in(膝が内側に入っていないか)していないか。
②母指球で蹴りだせているか
踵が内側に入って、小指側で蹴っていないか。
余裕ができたら以下の事も意識できるように伝えています。
①手の振りも意識してください。
ランニング動作の前段階になる為下肢と上肢の連動した動きも獲得していきます。
右脚出す際は右手を後方に引き、左手を前方に出す。
左脚を出す際左手を後方に引き、右手を前方にです。引く手を意識すると広背筋に力が入るため、猫背予防となり体幹のアライメント良くなる為意識するように伝えています。
②股関節から頭部からの線と下腿の前傾線が平行となっているか
息の呼気を意識して腹部のインナーマッスルを働き易くする事で猫背予防をします。
猫背になると骨盤後傾し、股関節での衝撃吸収や股関節伸展がやり難くなってしまいます。
本日もご覧いただきありがとうございます。